デュアルSIMの海外設定|主回線はオフにする?SMS認証は届く?
海外eSIMを入れたはいいものの、「で、日本のSIM(主回線)はどうすればいいの?」で手が止まっていませんか。
先に正解を置きます。
- モバイルデータ通信に使う回線 → 海外eSIM
- 主回線(日本のSIM) → オンのまま。ただしデータローミングだけオフ
- 電話・SMSの既定回線 → 主回線のまま
この形にしておけば、通信は全部eSIM経由になって課金の心配はゼロ、それでいて日本の電話番号は生きているのでSMS認証も受け取れます。
やってはいけないのは、怖いからと主回線を丸ごとオフにすることです。
番号が完全に眠ってしまい、旅先で意外と発生するクレジットカードの本人認証(SMS)が受け取れなくなります。
この記事では、なぜこの設定で課金されないのかという理由、気になる疑問への即答、iPhone・Android別の手順、繋がらないときのチェックまでを解説します。
なぜ主回線は「オンのまま」でいいのか
「オンのままにしたら勝手に通信して課金されるのでは」——この不安の答えは、スイッチの場所にあります。
海外でお金がかかるデータ通信は、「データローミング」という専用のスイッチがオンのときだけ発生します。
回線そのもののオン・オフとは別物です。
つまり、主回線はオン・データローミングはオフという状態なら、回線は生きているのにデータ通信は1バイトも発生しません。
そして回線が生きていることには、はっきりした利点があります。
- 日本の電話番号宛てのSMS(認証コード)を受け取れる(受信は無料)
- 緊急時には日本の番号で電話の発着信ができる(通話には料金がかかります)
- 帰国して飛行機を降りた瞬間から、いつも通り使える
「番号は起こしておいて、財布(データ通信)だけ閉じる」——これがデュアルSIM運用の考え方です。
気になる疑問に即答
設定の前に、頭に浮かんでいるはずの疑問を片付けます。
主回線をオンのままにして、勝手に課金されない?
されません。
前述の通り、データローミングがオフなら主回線のデータ通信は発生しません。
SMSの受信も無料なので、「持っているだけ」で発生する料金はゼロです。
料金が発生するのは、電話に出た・かけた、SMSを送信した、という自分のアクションがあったときだけです。
銀行やクレカのSMS認証は受け取れる?
受け取れます。
これこそが主回線をオンにしておく最大の理由です。
海外のホテルサイトやチケット購入の決済では、日本のカード会社からSMSで認証コードが届く場面が頻発します。
主回線が生きていれば、いつも通り受信できます(受信料は無料)。
認証まわりのより詳しい対策は、以下の記事で解説しています。

日本から電話がかかってきたらどうなる?
普通に着信します。
ただし海外では、電話を受けた側にも着信料(国により1分数十円〜百円台)がかかります。
出なければ料金は発生しないので、知らない番号はスルーして、必要な相手にはLINEで折り返すのが基本です。
こちらから電話をかけたいときは?
LINEなどのアプリ通話を使ってください。
eSIMのデータ通信で動くため、通話料はかかりません。
主回線からの発信は国際通話料がかかるうえ、かけ放題オプションも海外では対象外になるのが一般的です。
レストラン予約など現地の固定電話にどうしてもかけたい場面だけ、料金を承知のうえで主回線を使う、という整理にしておきましょう。
eSIM側の番号で何かできる?
基本的に何もありません。
旅行用の海外eSIMはデータ通信専用で、電話番号が付いていても発着信には使えないものがほとんどです。
「電話とSMSは主回線、データはeSIM」という完全分業で覚えてください。
iPhoneの設定手順(4ステップ)
eSIMのインストールが済んでいる前提で、出発前〜現地到着時の設定です。
- 「設定」→「モバイル通信」で、主回線と海外eSIMの両方がオンになっていることを確認する
- 「モバイルデータ通信」をタップし、使う回線を海外eSIMに切り替える(「モバイルデータ通信の切替を許可」はオフにしておくと誤課金の芽を摘めます)
- 主回線をタップし、「データローミング」がオフになっていることを確認する
- 海外eSIM側をタップし、こちらは「データローミング」をオンにする(現地到着後でOK)
4番がつまずきポイントです。
海外eSIMは現地キャリアの電波を「ローミング」として掴む仕組みのものが多く、eSIM側のローミングはオンにしないと繋がりません。
「主回線はオフ、eSIMはオン」——ローミング設定が回線ごとに逆になるのが正解です。
なお「デフォルトの音声回線」を聞かれたら主回線を選んでください(電話・SMSは主回線の分業のためです)。
Androidの設定手順(4ステップ)
メニュー名は機種で多少異なりますが、流れは同じです。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」で、主回線と海外eSIMの両方をオンにする
- 「モバイルデータ」に使うSIMを海外eSIMに指定する
- 主回線側の「ローミング」がオフになっていることを確認する
- 海外eSIM側の「ローミング」をオンにする
「通話の優先SIM」「SMSの優先SIM」を聞かれたら、どちらも主回線を選びます。
Pixel・Galaxy・Xperiaなど主要機種はこの並びでたどれます。
繋がらないときのチェック3つ
設定したのに繋がらない場合、原因はほぼこの3つのどれかです。
- eSIM側のデータローミングがオフのまま(いちばん多い原因。主回線と逆で、eSIMはオンが必要です)
- 機内モードのまま(機内モードはeSIMも含めて全部止めます)
- モバイルデータ通信の回線が主回線のまま(eSIMに切り替わっているか再確認)
機内モードまわりの仕様は以下の記事で、それでも繋がらない場合のフル手順は繋がらないとき専用の記事で解説しています。


帰国後に戻す設定
日本に着いたら、行きと逆の操作で2分で戻せます。
- モバイルデータ通信に使う回線を主回線に戻す
- 使い終わった海外eSIMをオフにする(次の旅行で使わないなら削除してOK)
主回線のデータローミングは、もともとオフのままなので触る必要はありません。
eSIMを消していいか迷ったら、以下の記事を参考にしてください。

よくある質問
Q. 2つの回線で同時に通話できますか?
A. できません。デュアルSIMは「2回線を待ち受けできる」仕組みで、通話は一度に1回線です。旅行用途では、電話は主回線・データはeSIMの分業と覚えておけば十分です。
Q. デュアルSIMにするとバッテリーの減りは早くなりますか?
A. 2回線分の電波を掴むため、わずかに消費は増えます。気になる場合は、Wi-Fiだけで過ごす時間帯にeSIM側を一時的にオフにする方法もありますが、体感差は小さいので基本は気にしなくてOKです。
Q. 物理SIM+eSIMの組み合わせでも同じ設定ですか?
A. 同じです。主回線が物理SIMカードでも、この記事の「主回線」を読み替えるだけで、設定項目は変わりません。
まとめ
海外でのデュアルSIMは、「データはeSIM・番号は主回線」の分業が正解です。
主回線はオンのままデータローミングだけオフ、eSIM側は逆にローミングオン——この2つのスイッチさえ間違えなければ、課金ゼロでSMS認証も受け取れる、いちばん安心な状態になります。
これから使うeSIMを選ぶ段階なら、以下の記事からどうぞ。
